過払い金で弁護士費用や予納金を払うことも出来る

破産者・Jです。

 

任意整理の過払い金請求と同様に、
自己破産を予定していても過払い金の請求は出来ます。

 

ここでは自己破産の前後に過払い金の返還請求をした場合、
その過払い金の扱いがどうなるのかを解説します。

 

過払い金の返還請求が破産開始の決定の前の場合は管財人に引き渡します。
ただし、弁護士費用や予納金として使う分は除外できます。

 

破産開始の決定の後なら新得財産扱いで自由に使えます。

 

 

過払い金請求債権は資産扱い

過払い金は資産として申告する

過払い金は自分の財産です。

 

過払い金は本来であれば返還されるべき「払いすぎた利息」なので、
今現在は手元になかったとしても本来は自分の資産です。

 

自己破産の手続きでは資産は全て裁判所に申告することになっています。
そのため、過払い金請求債権も資産として計上します。

 

過払い金と免責不許可

この資産の申告を行わないと免責不許可事由になります。(破産法252条1項8・9号)

 

※破産法252条1項8・9号

(免責許可の決定の要件等)

第252条 裁判所は、破産者について、次の各号に掲げる事由のいずれにも該当しない場合には、免責許可の決定をする。
八 破産手続において裁判所が行う調査において、説明を拒み、又は虚偽の説明をしたこと。
九 不正の手段により、破産管財人、保全管理人、破産管財人代理又は保全管理人代理の職務を妨害したこと。

 

また、免責の許可が取り消しになる場合があります。
(破産法254条1項、265条1項1号)

 

※破産法254条1項

(免責取消しの決定)

第254条 第二百六十五条の罪について破産者に対する有罪の判決が確定したときは、裁判所は、破産債権者の申立てにより又は職権で、免責取消しの決定をすることができる。破産者の不正の方法によって免責許可の決定がされた場合において、破産債権者が当該免責許可の決定があった後一年以内に免責取消しの申立てをしたときも、同様とする。

 

※破産法265条1項1号

(詐欺破産罪)

第265条 破産手続開始の前後を問わず、債権者を害する目的で、次の各号のいずれかに該当する行為をした者は、債務者(相続財産の破産にあっては相続財産、信託財産の破産にあっては信託財産。次項において同じ。)について破産手続開始の決定が確定したときは、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。情を知って、第四号に掲げる行為の相手方となった者も、破産手続開始の決定が確定したときは、同様とする。
一 債務者の財産(相続財産の破産にあっては相続財産に属する財産、信託財産の破産にあっては信託財産に属する財産。以下この条において同じ。)を隠匿し、又は損壊する行為

 

 

自己破産の前の過払い金の返還

破産申し立ての前の過払い金

過払い金を回収してから自己破産の申し立てを行うとメリットがあります。

 

回収した過払い金は弁護士費用や予納金に使うことが出来るので、
手持ちが少なくても自己破産することが出来ます。

 

自己破産では財産は破産管財人に引き渡すものです。
しかし、破産手続きの進行のためなら財産を使用しても構いません。

 

弁護士費用や予納金は破産手続きの進行に不可欠な共益的な費用と言えます。
この共益的費用がないと破産手続きが進行しないので、
債権者は配当が受けられません。

 

そのため、他の消費とは違って財産の使用が許されています。

 

破産開始の決定の前の過払い金

裁判所から破産開始の決定が出る前に過払い金の請求をした場合、
その過払い金債権は破産管財人に引き渡すことになります。

 

回収した過払い金は現金で99万円までなら自由財産として
破産財団(破産管財人)に引き渡す必要はありません。

 

99万円を超えた部分については破産財団(破産管財人)に引き渡して
債権者に分配します。

 

※自由財産とは生活に必要となる最低限度の財産であり、
自己破産しても失うことはありません。

 

 

破産開始の決定の後の過払い金請求

あまりないことですが、
裁判所から破産開始の決定が出された後に、
過払い金の存在を知ることもあります。

 

また、破産手続きがすべて終わり、
免責許可が出てから過払い金の存在に気づくこともあります。

 

その場合、過払い金は新得財産になるので破産者が自由に使える財産となります。

 

新得財産とは、破産者が新しく手に入れた財産のことです。

 

破産開始の決定の後に手に入れた財産が新得財産となります。

 

債権者に配当するのは破産開始の決定の時点での財産です。(破産法34条1項)

 

※破産法34条1項

(破産手続開始の原因)

第34条 破産者が破産手続開始の時において有する一切の財産(日本国内にあるかどうかを問わない。)は、破産財団とする。

 

そのため、新得財産扱いの過払い金は自分の自由に使えます。

 

 

破産管財人と過払い金請求

破産管財人に過払い金請求を代行してもらうことも出来ます。

 

例えば、過払い金請求をせずに破産の申し立てだけを行った場合です。
過払い金が20万円以上見込まれる場合は管財事件となります。
そのため、過払い金請求債権は管財人に移譲されます。

 

そのため、破産管財人が過払い金の回収を代行することになります。

 

このように、過払い金の請求を自分でやらずに、
破産の申立を最優先にした場合、
破産管財人が過払い金の回収を行うことになります。

 

破産管財人の破産者の財産管理処分権

破産手続が開始されると破産者は財産に関して管理処分権を失います。
その権利は破産管財人に移行します。(破産法2条12項)

 

※破産法2条12項

(定義)

第二条  この法律において「破産手続」とは、次章以下(第十二章を除く。)に定めるところにより、債務者の財産又は相続財産若しくは信託財産を清算する手続をいう。
12  この法律において「破産管財人」とは、破産手続において破産財団に属する財産の管理及び処分をする権利を有する者をいう。

 

このように過払い金請求債権も財産である以上、
破産管財人が管理することになります。

 

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